二の腕やふくらはぎなどは、カロリー制限によるダイエットだけでは部分痩せが難しい部分ですが、美容クリニックでは、無理なく確実に理想の体型を得られる治療方法があります。そうは言っても、全身麻酔をしたり、傷跡が残るような手術には抵抗がある人も多いでしょう。

しかし、美容クリニックの部分痩せ治療の中には、外科手術だけでなく注射で脂肪を除去する脂肪溶解注射という方法もあります。この記事では、脂肪溶解注射の中でも実績の高いメソラインスリムについて紹介します。

メソラインスリムとは

メソラインスリムは脂肪を減らしたい部位に注射することで、脂肪を溶解し部分痩せを可能にする脂肪溶解注射の一つです。
ヨーロッパのルクセンブルクに本社を置くMD Skin Solutionsという美容・医療品メーカーで製造されています。

局部麻酔や全身麻酔を伴う脂肪吸引と異なり、全身麻酔や手術を伴うことなく、注射だけで気軽に部分痩せできる点が大きなメリットです。

メソラインスリムは、主に以下のような脂肪溶解成分の作用によって、脂肪を破壊・分解しています。

メソラインスリムの成分

デオキシコール酸

哺乳類の胆汁に含まれる成分の一つで、脂肪細胞の細胞膜を破壊して、細胞に含まれる中性脂肪を流出させます。

また、メソラインスリムのもう一つの脂肪溶解成分であるフォスファチジルコリンは、リン脂質で水に溶けにくく、そのままでは注射液として使用できませんが、デオキシコール酸と混合することで、注射液に溶けやすくしています。

ウルソという商品名で、胆石治療の内服薬として長年に渡り使用されており、安全性が高いことで知られています。

フォスファチジルコリン

細胞の細胞膜を構成するリン脂質の一種として、人間を含む生物の体にもともと存在しており、水と油をなじませる乳化作用があります。

デオキシコール酸が破壊した脂肪細胞から流出した中性脂肪を水に溶けやすい脂肪酸とグリセロールに分解し、代謝・排出を促します。
高脂血症の治療薬として、長年使用されてきた実績があり、重篤な副作用の心配はほとんどありません。

メソラインスリムのメリット・デメリット

メソラインスリムでは、デオキシコール酸の作用によって脂肪細胞自体を破壊するので、リバウンドのリスクが少ないというメリットがあります。メソラインスリムを使用せず、運動や食事制限といったカロリー制限のみによるダイエットでは、脂肪細胞が小さくなるだけなので、カロリー摂取量が消費量を上回ると脂肪細胞が再び脂肪を溜め込みリバウンドしてしまいます。

デメリットとしては、デオキシコール酸が作用する際に周囲の組織に炎症を起こし、腫れや痛みが数日続くことです。
また、確実なサイズダウンのためには、複数回の注射が必要ですが、その度にこのような副作用が生じるため、衣服で隠すことができず、人目につきやすい顔への施術には不向きです。

メソラインスリムの効果

外科的な治療である脂肪吸引に比べて急激に効果が現れるわけではありませんが、注射後徐々に脂肪が分解・排出されていくことにより、1か月程度で脂肪の減少を実感できます。

特に、脂肪にコラーゲン繊維が結合して肥大化したセルライトの除去や、脂肪による皮膚表面の凹凸の修正にも効果を発揮します。
脂肪の量や部位、年齢や基礎代謝量にもよりますが、2~4週間おきに4~6回注射を受けると、見た目の変化が大きく現れるようです。

脂肪細胞を減らしているので、過度な体重の増加などがなければ、施術後は太りにくくなり、脂肪除去効果が持続します。

メソラインスリムの副作用や注意点

メソラインスリムでは、脂肪溶解作用を持つデオキシコール酸が脂肪細胞や周辺の細胞を破壊するため、注射直後から1週間程度、注射部分に腫れや赤み、熱感といった副作用が生じます。

また、メソラインスリムに含まれるフォスファチジルコリンは、大豆抽出成分であることから、大豆アレルギーの人は注射によってアレルギー症状が恐れがあるため、治療が受けられません。

注入時の痛みと麻酔の有無

注射部位や個人差によって左右されますが、メソラインスリムは他の脂肪溶解注射に比べて、注入時の痛みが大きかったという体験談が多く見られるようです。

クリニックによっては、針を刺す痛みや注入時の痛みを軽減するため、肌に塗る麻酔クリームを使用したり、注射液に麻酔薬を混合しているところもあります。

ダウンタイムの症状と期間

メソラインスリムの注射後、1週間程度は腫れや赤み、熱感が生じることがあります。このような副作用を軽減させるために、注射後に超音波機器を当てるなどのケアを行っているクリニックもあります。

自宅でできる対策としては、患部をマッサージしたり、サポーターをつけて圧迫するとよいようです。他の脂肪溶解注射と同様、注射針が偶発的に毛細血管に接触すると、その部分が内出血して青あざのように見えることがありますが、ほとんどの場合1~2週間程度で自然に消えます。

まとめ

メソラインスリムは、脂肪吸引のような外科手術を行わずに、ピンポイントで脂肪を除去できる脂肪溶解注射の一つで、デオキシコール酸とフォスファチジルコリンの作用によって脂肪細胞を破壊・分解します。

脂肪溶解時の副作用として、注射後数日は腫れや痛み、熱感などの副作用が起こりやすいので、ダウンタイムを考慮して治療のスケジュールを決めましょう。